【7月27日 AFP】コンセプトはあまりにも野心的だと冷笑され、会場は警備上のリスクが高いと批判された。しかし、数年間の準備を経てパリ五輪開会式は成功を収め、フランスは安どのため息をつくことができた。

 開会式を恒例のスタジアムではなくセーヌ(Seine)川で行うという選択は、とてつもないリスクを伴うものだった。

 本番当日の状況も理想とは程遠かった。まず、高速鉄道TGVの信号設備3か所が攻撃されたとのニュースから始まり、五輪を妨害するために正体不明の個々が協力し合おうとしている可能性が浮上した。一方、天候も大会組織委員会や観客に襲い掛かり、季節外れの豪雨がビニール製のポンチョしか守るすべがないパフォーマーやアスリート、そして観客をびしょぬれにした。

 それでも、4時間もの長時間にわたって続いた式典は、聖火が気球につながれた大釜に乗って空に舞い上がり、カナダの人気歌手セリーヌ・ディオン(Celine Dion)さんがエッフェル塔(Eiffel Tower)からエディット・ピアフ(Edith Piaf)さんの楽曲をパリに響かせるという、壮大なクライマックスで最高潮に達した。

 そして何より、この盛大な開会式は何事もなく安全に終了した。(c)AFP/Stuart Williams