【7月25日 AFP】米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領は24日、11月の大統領選で民主党の候補指名を確実にしたカマラ・ハリス(Kamala Harris)副大統領を「頭のおかしい急進左派」と呼ぶなど激しい攻撃を開始した。

 トランプ氏は南部ノースカロライナ州での集会で、人工妊娠中絶の権利を唱えるハリス氏について、子どもの「処刑」を支持しているに等しいと非難し、また「彼女は頭のおかしい急進左派で、わが国を破壊する」「そんなことを許すわけにはいかない」と述べた。

 トランプ氏は「バイデンが引き起こしたあらゆる大惨事の超リベラルな仕掛け人」はハリス氏だと主張。

 ハリス氏を「うそつきカマラ」と呼び、バイデン政権で移民・国境管理政策を担当したハリス氏が「移民の犯罪」による社会の荒廃を許したと非難。ハリス氏に米国を「率いる資格はない」と断じた。

 トランプ氏はまた大統領選の争点となっている人工妊娠中絶についても取り上げた。

 ハリス氏はかねて、トランプ氏が人工妊娠中絶を禁止しようとしていると非難し、「われわれは自分の体に関する女性たちの決定を信頼している」と述べてきた。大統領選に向けては、身体に関する自己決定権を守るとし、人工妊娠中絶を行う権利を選挙運動の中心に据えると宣言している。

 こうしたハリス氏の主張に対し、トランプ氏は「彼女は妊娠8か月や9か月で中絶させようとしている。出産直前、あるいは直後に赤ん坊を処刑しても、彼女はそれで構わないのだ」と述べた。

 トランプ氏は、バイデン氏の大統領選撤退にも言及し、民主党指導部が「非民主的な方法」でバイデン氏を排除したと主張。民主党の「新たな犠牲者」ハリス氏を「われわれは打ち負かす」と述べた後、「われわれが世論調査で10~15ポイント、彼女をリードし始めたら、彼らは3人目の候補者を立てるのだろうか?」とやゆした。

 トランプ氏は、ハリス氏がバイデン氏の「認知機能低下」を隠してきたとも非難した。

 一方、トランプ氏は演説中、ハリスのファーストネーム「カマラ」を何度も誤って発音した。(c)AFP/Logan CYRUS with Beiyi SEOW in Washington