【7月25日 Xinhua News】中国吉林省長春市で22日まで10日間、第21回長春国際自動車博覧会(長春モーターショー)が開かれた。今回は自動車メーカー124社が1100種以上のモデルを出展し、うち新エネルギー車(NEV)は300台を超えた。会場では、「一帯一路」共同建設国のバイヤーが中国の新エネ車の発展ぶりに高い関心を示していた。

 このモーターショーは中国の主要なモーターショーの一つとなっている。「一帯一路」共同建設国の商工会議所は期間中、長春北東アジア国際博覧センターで商談・説明会を行った。パキスタン商工会議所連盟(FPCCI)など15カ国の商工会議所の代表が参加し、ウィンウィンな発展を検討した。

 中国ブランドの新エネ車に海外からの来場者の注目が集まった。来場者は、外観デザインや中核部品の三電(電池、モーター、電子制御システム)だけでなく、スマートキャビン、スマート運転などについて、詳しく見聞きし、試乗もしていた。

 会場には、価格が100万元(1元=約21円)を超える中国電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)の高級新エネ車ブランド「仰望(YangWang)」や中国第一汽車集団の傘下ブランド「奔騰(BESTURN)」が発売した初のA00クラスコンパクトEV「小馬」のほか、老舗ブランドの紅旗、吉利、新興ブランドの上海蔚来汽車(NIO)、理想汽車など、多種多様な新エネ車が並んだ。

 長春は中国自動車工業の「ゆりかご」とされ、自動車産業システムが整い、完成車の製造、部品の組み立て、技術開発などで他にはない優位性を持つ。同市の李煒姝(り・いしゅ)副市長は、市内に六つの完成車工場、七つの自動車ブランドがそろい、1100社以上の部品企業が集まっていると紹介した。長春は中国の自動車工業で重要な地位にあるだけでなく、世界の自動車産業チェーンの重要な一部でもある。

 中国自動車工業協会が発表したデータによると、中国の1~6月の新エネ車生産台数は前年同期比30・1%増の492万9千台、販売台数は32・0%増の494万4千台だった。全国乗用車市場情報連合会の崔東樹(さい・とうじゅ)秘書長は、中国の自動車メーカーがいち早く新エネ車の構造転換に取り組んできたとし、中国の新エネ車がもたらすグリーントランスフォーメーション(GX)による産業のチャンスを世界で共有できると述べた。(c)Xinhua News/AFPBB News