【7月19日 Xinhua News】中国国家統計局の報道官はこのほど、2024年1~6月の国民経済は回復・上向き基調が続き、全体的に落ち着き、安定の中で前進したと解説した。

 経済成長を見ると、1~6月の国内総生産(GDP)は前年同期比5・0%増の61兆7千億元(1元=約22円)だった。就業状況を見ると、総量と構造上の圧力を受けながらも、経済成長、特に労働集約型サービス業は引き続き回復し、雇用の安定と拡大を支えた。加えて雇用優先政策の奏功により、新産業、新業態、新モデルが新たな職業需要を生み出し、雇用情勢は全体的に安定した。都市部調査失業率は安定の中で改善し、平均値が5・1%となり、前年同期より0・2ポイント低下した。特に4~6月以降は失業率が5・0%で安定している。卸売り・小売り、宿泊・飲食、交通・運輸、情報伝送などのサービス業の就業者数は大幅に増えた。

 物価を見ると、継続的な経済の回復、雇用と収入の安定、市場の需給関係の改善に伴い、物価水準は緩やかに回復した。1~6月の消費者物価指数は0・1%上がり、うち4~6月は0・3%上昇した。エネルギーと食品を除くコア指数はおおむね安定し、0・7%上昇した。

 国際収支を見ると、モノの貿易額は21兆2千億元に達し、同期の最高を記録した。主要製品の輸出は優位性が強化され、外貨準備高は3兆2千億ドル(1ドル=約157円)以上で安定した。

 経済動向を反映する実物量の指標も堅調な伸びを示した。例えば、一定規模(発電設備容量6千キロワット)以上の工業企業の発電量は5・2%、貨物輸送量は4・2%、有償の旅客輸送量は13・2%それぞれ増加した。

 産業が「新型」「グリーン」(環境配慮型)へ移行する傾向はより鮮明となった。一定規模(主要事業の年間売上高2千万元)以上のハイテク製造企業の増加値(付加価値額)は一定規模以上の工業企業全体の15・8%を占め、1~3月より0・6ポイント上昇した。集積回路(IC)、サービスロボット、新エネルギー車(NEV)、太陽電池などのスマート・グリーン製品は好調で、生産量がいずれも2桁増を保ち、経済発展の新たな原動力となった。ビッグデータ、人工知能(AI)などの新技術は新たな消費シーンを生み出し、ライブコマース、即時配送などの新たな消費モデルも相次いで現れ、商品オンライン小売売上高の8・8%増、宅配便取扱件数の800億件突破をけん引した。新技術は引き続きグリーン発展に寄与し、クリーンエネルギーの生産は高めの伸びとなり、省エネ・二酸化炭素(CO2)排出削減は前向きな進展が見られ、経済発展におけるグリーンの度合いが上昇した。

 一定規模以上の工業企業の水力、原子力、風力、太陽光発電量は合計で13・4%増え、発電量全体に占める割合が上昇した。単位GDP当たりのエネルギー消費は引き続き減少した。夏収穫の食糧・油糧作物は豊作となり、エネルギーの安全保障能力と産業チェーン・サプライチェーン(供給網)の強靭(きょうじん)性が高まった。(c)Xinhua News/AFPBB News