【7月17日 Xinhua News】国際的な投資、貿易の促進を目的とした「第30回中国蘭州投資貿易商談会(蘭洽会)」が10日までの5日間、甘粛省蘭州市で開催された。ベラルーシのグロドノ州政府高官率いる代表団は、経済パークや農産物、食品、窒素肥料など複数分野の大手企業十数社と共に参加した。

 カラニク執行委員長(州知事)は「私たちが蘭洽会に参加するのは11回目となる。参加するたびに、新たな友情を育み、新しいパートナーを見つけている。食品、化学工業、木材、機械など既存の貿易分野だけでなく、観光、医療、教育などでの協力も盛んである」と語った。

 甘粛はグロドノ州と2007年に姉妹提携を結び、経済・貿易協力は急発展期を迎えた。同市企業の多くが中国ベラルーシ工業パークに進出し、グロドノ州と積極的に貿易・投資協力を行っている。同国は15年、蘭洽会で初となる主賓国を務めた。

 中国社会科学院ロシア東欧中央アジア研究所の張艷璐(ちょう・えんろ)副研究員は「地方同士の提携は、両国協力の新しい注目ポイントである。姉妹提携を結ぶ省や都市は増え続けている。蘭洽会や中国商品・サービス(ベラルーシ)展覧会などを利用し、両国の地方間の交流は深まり、経済・貿易協力もますます強化されている」と紹介した。

 近年は、ベラルーシの牛肉や家禽(かきん)肉、牛乳・乳製品など良質な農産物が大量に甘粛市場へ流入し、甘粛の野菜の種、機械電気製品、青果などの対ベラルーシ輸出も年々増加しており、ベラルーシ経由で欧州の他の国にも進出している。

 ベラルーシは率先して「一帯一路」共同建設構想の支持を表明した国の一つである。両国間の23年の貿易額は84億4300万ドル(1ドル=約162円)に拡大した。中国の電子商取引(EC)プラットフォーム上に設けられた「ベラルーシ国家館」は、ライブコマースを開始して以降の登録者数が累計150万人を超えた。肉類やナタネ油、乳製品などの良質な農産物は中国人消費者の人気を集めている。

 張氏は「一帯一路」共同建設構想に基づく両国の経済・貿易協力に注目ポイントが多く、成長性も大きいと指摘。今後については「航空、医療、農業、グリーン(環境配慮型)経済、デジタル経済、サービス貿易などの分野で大きな協力の余地がある」との見解を示した。

 今回の蘭洽会は甘粛省政府が主催し、国内外の企業2200社余りが参加した。(c)Xinhua News/AFPBB News