【7月13日 AFP】サッカーコパ・アメリカ(2024 Copa America)に出場しているウルグアイのマルセロ・ビエルサ(Marcelo Bielsa)監督は12日、準決勝終了後に同国選手がコロンビアのファンと乱闘騒動を起こした問題で、責任を負うべきは大会主催者であると怒りをあらわにした。

 米ノースカロライナ州シャーロット(Charlotte)のバンク・オブ・アメリカ・スタジアム(Bank of America Stadium)で行われた10日の準決勝で、ウルグアイはコロンビアに0-1で敗れた後、イングランド・プレミアリーグのリバプール(Liverpool FC)でプレーするFWダルウィン・ヌニェス(Darwin Nunez)らが観客席になだれ込み、コロンビアのファンと乱闘する姿が目撃された。

 ウルグアイの選手は、試合を観戦していた自分たちの家族の身を案じて小競り合いに加わったと説明。しかし報道では、大会を主催する南米サッカー連盟(CONMEBOL)が懲戒処分を視野に選手十数人の調査を開始したと伝えられた。

 これに激怒したビエルサ監督は、13日に行われるカナダとの3位決定戦を控えた記者会見で、「選手たちは人間なら誰もがするような行動をした」「妻や母親、きょうだいや赤ん坊が攻撃されているのを見て、誰も助けてくれないとしたら、彼らはどうすればいいのか? 家族を守ろうとした人々を処分するのか?」と疑問を投げ掛けた。

 さらに、この騒動で責めを負うべきは、選手たちの家族の安全を確保できなかった大会主催者だと指摘。「赤ん坊を抱いていた母親や妻、そしてきょうだいが攻撃されていた。観客の身の安全を保護するのはサッカーチームや連盟ではない。誰に責任があるのかは明白だ」とし、「暴力的な対応など誰も見たくなかった。だが、真っ先に見るべきは、そうした対応を引き起こした原因だ」「処罰を受けるべきなのはサッカー選手ではなく、あのような行動をさせてしまった者たちだ。彼ら(選手たち)には他に選択肢がなかった」と述べた。(c)AFP