【7⽉17⽇ Peopleʼs Daily】中国・河北省(Hebei)唐山市(Tangshan)に本社を置く河北鋼鉄集団(河鋼集団)傘下の唐山鋼鉄集団は最近になり自社開発の14ミリと16ミリの超厚規格H形鋼を納品した。中国国内の超厚規格H形鋼の空白部分を埋める快挙だった。承徳市(Chengde)にある河鋼集団承徳バナジウムチタン新素材は直径42ミリのバナジウム含有特鋼を独自に開発した。邯鄲市(Handan)にある邯鋼が開発した最新の2060ミリ断面ステンレス鋼複合鋼帯は中国の関連記録を更新した――。

 河鋼集団の于勇(Yu Yong)会長は、「弊集団のハイエンド鋼製品の割合はこの10年間で飛躍的に向上して約80%に達しました。ハイエンド製品の直接供給先は1000社を超えます」と述べた。

 河北省工業および情報化庁によると、2023年には同省ではハイエンド鋼材の冷間圧延薄帯域鋼、特厚板、電工鋼、めっき板などの生産量の割合が前年より3.7ポイント上昇して19.8%に達した。

 石家荘市(Shijiazhuang)に本社を置く河鋼集団石鋼の仕上げ作業場では、各プロセスを担当するロボットが圧延後の棒材の研磨、束ね、ラベル貼り、入庫の作業を行っている。同社技術者の王会慶(Wang Huiqing)氏は、「ロボット38台による仕上げ作業の一体化を実現しました」と説明した。

 石鋼は5G、産業用インターネット、ブロックチェーンなどの技術を利用して、設備管理、自動制御、品質管理などの一体型デジタルスマートシステムを構築し、同時にロボットの大規模化応用についてのシステムとデータサポートを行っている。

 河北省は近年、鉄鋼業界のデジタル化モデルチェンジ特別行動計画を実施し、鉄鋼業界のデジタル化、スマート化を推進している。河北省の鉄鋼業界の生産設備のデジタル化率は53.9%、デジタル化生産設備のネットワーク接続率は59.8%に達した。

 河北省では鉄鋼業界がもたらす環境負担も重視されている。2019年からは鉄鋼など50の重点業界に対して対環境負荷の格付けを実施している。格付けが高いほど、企業活動に対する制約も少なくなる。

 武安市(Wu'an)に本社を置く河北太行鋼鉄集団の李延鵬(Li Yanpeng)販売部長は、「私どもは数年前、環境保護でC級企業でした。そのために重度の大気汚染が発生すればフル稼働ができず、納品が遅れて経営に悪影響が出ました」と説明した。

 河北太行鋼鉄は問題解決のために生産体系を再構築し、設備のレベルを向上させ、プロセスの再構築と科学技術革新を通じて新たにグリーン製鉄所を建設した。例えば同社の新たな帯鋼生産ラインでは、二酸化硫黄や窒素酸化物のゼロ排出を実現した。この生産ラインで20種類以上の製品を生産し、売上高は全社の売上高の5割以上を占めているという。同社は2023年11月にA級の目標を達成した。

 河北省が認める環境負荷についてA級企業は37社で、国からは38社が「グリーン工場」と認められた。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News