【7月8日 Xinhua News】かつて徽州と呼ばれた中国安徽省黄山市で発展した中国伝統建築様式の一つ「徽派建築」は、秀麗な山水の間に描かれた変化に富む一筆といえる。1000年余り前、徽州の人々は山を背に、川に臨んで宗族ごとに居を構え、独自の建築様式を創り出した。元末明初から清末民初にかけて、儒教と学問を重んじる徽州商人が次々に故郷に戻り、邸宅や宗祠(一族の祖先を祭る祠)、牌坊を建設。三彫の技法で彫刻を施し、徽派建築の装飾様式を確立した。

 近年は、伝統文化の重視と都市再開発が加速する中、徽派建築も新たな盛り上がりを見せ、黄山市の新興産業となっていたところ、6月は相次いで豪雨に見舞われた。一部地域が深刻な被害を受けたが、住民と安全と文化財の保存に取り組んでいる。(c)Xinhua News/AFPBB News