【6⽉9⽇ Peopleʼs Daily】中国ではグリーンで低炭素なライフスタイルが注目されるようになった。しかし、個人の炭素排出削減行動はどのように定量化され、そしてどのように記録されるのか。炭素排出削減に努力した場合、「ごほうび」をいただけるのか。四川省(Sichuan)瀘州市(Luzhou)の取り組みの「緑芽ポイント」が、これらの疑問に答えを出した。

「緑芽ポイント」は大手SNSである微信(ウィーチャット、WeChat)の機能の一つであるミニプログラムを利用するもので、「緑芽ポイント」に参加すると、炭素排出削減行動が記録されていく。例えばコードをスキャンしてバスに乗ると、80グラムの炭素排出削減が記録され、10ポイントを獲得できる。同市市民の潘艶(Pan Yan)さんにとっては、「緑芽ポイント」で低炭素生活を記録することが、すでに習慣になっている。

「緑芽ポイント」は中華環境保護連合会(ACEF)の「緑普恵雲—炭素排出削減デジタル帳簿」を利用したものだ。同帳簿は人々の炭素排出削減を促進する画期的な方法であり、プロセスが透明で、データが信頼できるなどの特長がある。「歩いて移動した」、「ノードライブデーを設けた」などの低炭素行為が直ちに収集され、一括して保存され、迅速に分析され、炭素排出削減量が計算される。人々の衣食住関連など行動の各分野が網羅されており、携帯電話をタップするだけで炭素削減活動に参加できる。

「緑芽ポイント」を交換する際、潘さんは品物選びに余念がない。文房具、知育用品、家電製品、スキンケア用品など100種類以上の、いずれも生活で使える商品券や実物商品がある。潘さんは「ポイントの使い道は多いです」、「効果的な動機付けが、より多くの人を低炭素生活に引き付けています」と述べた。

「150ポイントで(コイの1種である)岩原鯉1匹を放流できます」、「100ポイントで地元の人に愛されているユリカモメに特製の餌を与えることができます」――。「緑芽ポイント」に関連して、生態保護と結び付いた斬新なボランティア活動も考案され、人気を集めている。潘さんによると、これらの特色あるイベントで、炭素排出削減は環境保護に参加している実感がさらに強まるという。

 潘さんの生活は、炭素排出削減を一つ一つ実行することで変化した。不要になった本や衣類はほとんどを寄付するようになった。エコ関連の知識を紹介する本は、親子の必読書になった。

 これまでの記録は、潘さん個人の炭素排出削減量は累計で17万グラム余りに達したことを示している。17万ワット時の節電に相当する量だ。潘さんは「私は真にグリーンで低炭素な生活を送れるようになりました」と誇らしげに語った。

「緑芽ポイント」の導入以来、登録利用者総数は35万人を超え、1日のアクティブユーザー数は4万人を超えた。発生ポイント数は5400万ポイントを超え、炭素削減量は累計320トンを超えた。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News