【5月10日 CGTN Japanese】中国東部の浙江省寧波市在住の王さんはこのほど、寧波大学附属婦女児童病院生殖医学センターで2.5キロ余りの赤ちゃんを無事出産しました。この赤ちゃんは、15年も眠っていた冷凍胚を改めて目覚めさせて王さんに移植され、胎児として育った赤ちゃんです。

 王さんは卵管閉塞のため、結婚後に何年も不妊が続いていましたが、2009年に体外受精技術で男児を出産しました。その際、使用しなかった胚は同じ病院に凍結保存されました。王さんと夫は2023年、第2子を産もうと考えました。そのことで、15年間にわたり冷凍されていた胚を目覚めさせて、王さんに移植することになりました。医師によると、胚の凍結と解凍技術はすでに生殖補助技術の重要な手段になっています。同病院で胚の凍結サービスを受けることが特に多いのは不妊治療を受けた夫婦とのことです。

 寧波では1999年に初めての試験管ベビーが生まれ、寧波大学附属婦女児童病院の生殖医学センターは胚の凍結サービスを始めました。当初の初回凍結保管料は2000元(約4万3000円)で、月ごとの保管料は現在までも変わらず、毎月100元(約2155円)です。同センターで凍結保存されている胚は8万個を超えています。冷凍胚移植数は毎年数千例前後で推移しています。移植成功率は50%を超え、凍結保存期間は最短で1か月余りで、最長は今回の赤ちゃんの場合で、15年間でした。 (c)CGTN Japanese/AFPBB News