【5月10日 東方新報】中国最大手の国営系海運グループ「中国遠洋運輸集団(コスコ・グループ、Cosco)」のコンテナ船「中遠海運アルゼンチン(COSCO Shipping Argentina)」が6日に天津港を出港し、京津冀(北京・天津<Tianjin>・河北<Hebei>)地域から南米東岸への初の直行航路が開設された。

 この新しい航路は、1万4000TEUの標準コンテナを積載する12隻の船で運航され、毎週運行される。

 南米からの大豆、鉄鉱石、コーヒー豆、ココア、砂糖、牛肉などの輸入や、中国の日用品、化学品、自動車・部品、鉄鋼、家具などの輸出に、より便利な海上航路を提供する。

 この新ルートにより、天津からブラジルまでの配送日数は54日からわずか40日に短縮された。

 また、天津港によると、冷蔵貨物の輸送能力は81パーセント増加し、中国の北部地域と南米の国・地域との貿易を促進している。

 中国は15年連続でブラジル最大の貿易相手国であり、ブラジルはラテンアメリカにおける中国最大の貿易相手国であり、直接投資先でもある。

 天津税関によると、2024年第1四半期、天津港の対ブラジル輸出入額は288.2億元(約6203億9661万円)に達し、前年同期比36.6パーセント増加した。

 輸出額は62.2億元(約1338億9545万円)で、前年比5.9パーセント増加し、輸入額は226億元(約4865億116万円)で、前年比48.4パーセント増加した。

 新ルートの円滑な運営と輸出入貨物の効率的な通関を確保するため、天津税関は税関、港湾、物流、企業を含む調整メカニズムを構築した。これらの措置は、企業に便利な通関体験を提供する。(c)東方新報/AFPBB News