【5月9日 CNS】中国・海南省(Hainan)海口市(Haikou)で4月16日、開催された第4回中国国際消費財博覧会(消博会)では、絶え間ない来場者で展示エリアが賑わいを見せた。この消博会は、中国の消費が持続的に回復していることを物語った。

 昨年に感染症対策が安定して以降、中国の消費は着実に回復傾向にある。中国国家統計局が16日に発表したデータによると、2024年第1四半期の中国の消費は安定した成長を続け、社会消費財小売総額は前年同期比で4.7パーセント増の12兆327億元(約259兆円)に達した。サービス消費の成長は特に「目を引く」もので、第1四半期のサービス消費小売額の増加は10パーセントに達した。

 今年の消博会では、300以上のブランドが1000以上の新製品を発表し、その多くが消費の高度化、トータルヘルスケア、グリーン発展、人工知能(AI)などに関連しており、中国消費者の新たな嗜好と消費の活力を印象付けた。

 さらに、今回の消博会では、至る所で忙しく働くライブコマースのライバーが見られ、彼らはライブ配信を通じて分単位で注文記録を打ち立てた。

 16日に公表された第1四半期の経済データによると、中国のアップグレードされた商品の販売の一部で急速な成長がみられ、売上高が500万元(約1億円)以上で年末の従業員数が60人以上の小売企業でのスポーツ・エンターテイメント用品、通信機器の小売額はそれぞれ14.2パーセント、13.2パーセント増加している。全国のオンライン小売額は前年同期比で12.4パーセント増の3兆3082億元(約71兆円)に達し、実物商品のオンライン小売額は社会消費財小売総額の23.3パーセントを占めている。

 会計事務所大手デロイト(Deloitte)が消博会期間中に発表した報告書は、現在、中国は、新たな消費構造の変革を迎え、それによって生まれる「シルバー」経済、ウーマノミクス、健康経済、レジャー経済、グリーン経済が新たな発展の機会をもたらすと指摘している。

 中国国家統計局の盛来運(Sheng Laiyun)副局長はその日、第1四半期の中国の消費市場には多くのハイライトがあり、中国経済は持続的に回復し、消費を支える有利な条件が増え続け、「消費の発展の見通しは明るい」と述べた。

 中国マクロ経済研究院経済研究所の郭麗岩(Guo Liyan)副所長は、サービス消費の中国の消費支出全体における割合は着実に増えており、中国の住民はグリーンや健康などの消費の質に対する関心を高め続けていると指摘している。これは中国の消費構造のアップグレードを象徴している。第1四半期以降、AIやビッグデータなどの新要素を活用した新型消費市場の運営が顕著に加速している。中国は新型消費インフラと高水準の市場体系の構築に引き続き注力し、消費市場環境をさらに改善し、より多くの優れた消費シーンを創出し、消費活力を持続的に刺激することに努めている。(c)CNS/JCM/AFPBB News