【5月7日 CGTN Japanese】中国農業科学院綿花研究所は5日、同所の綿花分子遺伝改良革新チームが綿花の中から発見した新型高効率殺虫タンパク質が、鱗翅目の害虫を効率的に殺虫できる化学農薬を代替できると発表しました。

 中国農業科学院の研究員で綿花分子遺伝改良革新チームの首席科学者である李付広氏によると、ツマジロクサヨトウ、オオタバコガ、アワノメイガ、コブノメイガなどの鱗翅目の害虫は農業生産への脅威が大きいが、一部の害虫は現在広く使われているバチルス・チューリンゲンシスのBtタンパク質や一部の化学農薬に抵抗性を持っていることから、新型薬物による予防対策が求められています。同チームは綿花組織の培養過程で、GhJAZ24というタンパク質が鱗翅目の害虫の細胞に入った後、幹細胞の細胞周期をかく乱し、腸管炎症によって害虫が死亡し、ツマジロクサヨトウやオオタバコガなどへの耐虫性が著しく高まったことを発見しました。このタンパク質は殺虫剤として農作物への使用が可能とされています。グリーンバイオ農薬として多くの種類の鱗翅目の害虫の防除に使用でき、環境に優しく残留問題がないと期待されています。

 この研究成果は最近、国際学術誌ネイチャー・プランツ(Nature Plants)に掲載されました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News