【5月7日 AFP】ポーランド南部のアウシュビッツ・ビルケナウ(Auschwitz-Birkenau)強制収容所跡で6日、毎年恒例の「生者の行進(March of the Living)」が行われた。昨年10月にイスラム組織ハマス(Hamas)に拉致されたイスラエル人元人質の親族らも参加した。

 イスラエルからの参加者、ベラ・ハイム(Bella Haim)さん(68)の孫ヨタム・ハイム(Yotam Haim)さんは、ハマスに拉致された一人だ。ヨタムさんはガザで、拘束されていた場所から逃走したところ、敵と勘違いしたイスラエル兵に射殺された。

 ハイムさんはAFPに「沈黙していてはならないと自分に言い聞かせた。私は孫のヨタムや他の(奇襲の)犠牲者のために行進している」と話した。

 今年はハイムさんを含め、イスラエルから約8000人が参加した。

 アウシュビッツ収容所はナチス(Nazi Germany)によるホロコースト(Holocaust、ユダヤ人大量虐殺)を象徴する場となっている。1940〜1945年に、同収容所では欧州のユダヤ人約100万人に加え、非ユダヤ人のポーランド人8万人、ロマ2万5000人、ソ連兵2万人が殺害された。

 今年はガザでの「ジェノサイド(大量殺害)」をやめるよう抗議する親パレスチナデモも行われ、行進が一時中断する場面もあった。(c)AFP