【5月3日 AFP】米国のジョー・バイデン(Joe Biden)大統領(81)は1日、同盟国である日本と競争相手である中国やロシアの国名を挙げて、経済が低調なのは「外国人嫌い」で移民を拒否しているからだと述べた。

 11月の大統領選でドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領を破っての再選を目指すバイデン氏はこの日、「アジア・太平洋諸島系米国人の文化遺産継承月間」の始まりに合わせて首都ワシントンで開催された選挙資金集めイベントで発言した。こうしたイベントは撮影も録音もされないが、少数の記者が取材し、発言録を提供している。

 バイデン氏は「なぜ中国が経済面でこれほど失速しているのか? なぜ日本やロシア、インドが問題を抱えているのか? 彼らが外国人嫌いで、移民を望んでいないからだ」「わが国の経済が成長している理由の一つは、(ここにいる)皆さんや他の多くの人々のおかげだ。つまり、わが国が移民を歓迎しているからだ」と語った。

 中国とロシアは米国の競争相手とみなされているが、日本とインドに関する言及は驚きを持って受け止められた。

 バイデン氏は2021年の大統領就任以来、アジアの同盟国、特に日本やインドとの関係強化を強調してきた。岸田文雄(Fumio Kishida)首相やインドのナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相が国賓として訪米した際には、公式晩さん会を開いて歓迎した。

 ホワイトハウス(White House)は2日、釈明に追われた。

 国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー(John Kirby)戦略広報調整官は記者団に「大統領が言いたかったことは、米国は移民の国で、それがわれわれのDNAに組み込まれているということだ。世界中の人々が認識していることだと思う」「同盟国は、大統領がどれほど彼らを尊重し、友好関係を大切にし、貢献を評価しているかよく分かっている」と述べた。(c)AFP