【5月2日 東方新報】米電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)のイーロン・マスク(Elon Musk)最高経営責任者(CEO)は4月28日の午後、中国国際貿易促進委員会の招待で北京市を訪れた。

 中国中央テレビ(CCTV)によると、マスクは中国チームの努力と知識に感謝を示し、テスラが中国とのさらなる協力を深め、「双方にとってのより多くの勝利を実現する」意向を表明した。

 マスク氏は今月に、X(旧ツイッター<Twitter>)での問い合わせに応じて、テスラが「非常に近い将来」に中国の顧客に完全自動運転(FSD)を提供する可能性があると述べた。

 中国汽車工業協会は4月28日の夜の声明で、上海ギガファクトリーで生産されるテスラモデルが、権威ある国家データ検査の規制要件を完全に満たしていると述べた。

 テスラは4年前にFSDを導入したが、それは世界で2番目に大きな市場である中国でまだ導入されていない。

 アナリストによると、自動運転はマスク氏から投資家への安心感を与える約束になっているという。

 今年の第1四半期には、テスラの収益と純利益がともに減少し、全世界の納車数はウォール街の予想を大幅に下回り、38万6800台で前年比8.3パーセント減、前四半期からは20.1パーセントの大幅な減少を記録した。

 一方、北京市で4月25日から開催されている北京国際モーターショーで注目を集めている中国の競合他社である小米科技(シャオミ、Xiaomi)、華為技術(ファーウェイ、Huawei)、比亜迪汽車(BYD)などは、急速に発展している。

 広範な運転データ、独自のコンピューティングプラットフォーム、膨大な計算力を活用して、テスラのFSDはV12.3段階まで進化している。

 テスラは、FSDが現実のものになるのは「あと一歩」であり、大規模に実装されれば同社にとって大きな収益源となるだろうと述べている。

 研究によると、FSDが中国市場に参入すると、国内の自動運転ソリューションに対して強力な競争相手として登場することになるだろう。(c)東方新報/AFPBB News