【5月1日 AFP】ウクライナの首都キーウ市当局は4月30日、ロシアとの友好をたたえる旧ソ連時代の記念碑の撤去を開始した。市長室がソーシャルメディアで明らかにした。

 碑は、ウクライナがロシアの支配下に置かれることになった1654年の協定締結を記念したもの。協定に調印したウクライナ人とロシア人を描いた石彫作品で、両国の「友好」をたたえる記念物の一部として、キーウ中心部の公園に設置されていた。

 市長室は、彫刻は20点ほどで重量は各6~7トンあるとし、撤去には数日かかる見通しだとしている。今後は市内の博物館に移送するという。

 2022年にロシアが侵攻を開始して以降、同公園内に設置されていたウクライナ人とロシア人の労働者を描いた2体のブロンズ像は既に撤去されている。

 今回の撤去をめぐり、市民の意見は分かれている。

 まだ設置されたままだったことが理解できないという声もあれば、撤去に使用する費用があるなら戦費に回すべきだという声も聞かれた。(c)AFP