【5月1日 AFP】難民選手として2016年のリオデジャネイロ五輪や2021年の東京五輪に出場した陸上中距離のアンジェリーナ・ナダイ・ロハリス(Anjelina Nadai Lohalith)が、禁止薬物トリメタジジン(Trimetazidine)に陽性反応を示し、暫定的に資格を停止された。陸上競技の不正防止機関「アスレチックス・インテグリティ・ユニット(AIU)」が30日に発表した。

 トリメタジジンはTMZとも呼ばれる血流を良くする物質で、フィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ(Kamila Valieva)や、最近では中国の競泳選手23人から検出されたことでも知られる。AIUはX(旧ツイッター)に「禁止物質(トリメタジジン)の存在もしくは使用を理由に、アンジェリーナ・ナダイ・ロハリスの資格を暫定的に停止する」と投稿し、最終判断は保留とした。

 南スーダンで生まれたロハリスは、2002年に戦火を逃れてケニアへ避難。難民選手団の一員としてリオ五輪と東京五輪の女子1500メートルに出場し、決勝には進出できなかった。

 中国の競泳選手23人が、大会前のドーピング検査で陽性となりながら東京五輪への出場を認められたことが明らかになって以来、世界反ドーピング機関(WADA)はプレッシャーにさらされている。23人は2020年から2021年の年末年始に行われた大会の検査で陽性となったが、WADAは食べ物から意図せず摂取したという中国側の調査結果を受け入れ、処分は下さなかった。(c)AFP