【4月30日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)への連帯を示す抗議行動が全米各地の大学に広がる中、中心的存在となっているニューヨークのコロンビア大学(Columbia University)は29日、解散を命じる最後通告にデモ隊が従わなかったとして学生に対する停学処分を開始した。午後2時までに泊まり込み用のテントを撤去しなければ、懲戒処分を下すとしていた。

 期限の時刻を迎えた後、学生側は会見で「こうした脅し戦術は、3万4000人を超えるパレスチナ人の死に比べれば、何の意味もない」「コロンビア大学がわれわれの要求をのむまで、わわれわれは移動しない」との声明を読み上げた。

 数時間後、コロンビア大学のベン・チャン(Ben Chang)副学長(広報担当)は、「キャンパスの安全を確保するための次の段階として、停学処分を開始した」と発表。

 デモに参加した学生には事前に「(要請に応じない場合は)停学処分を下し、学期修了および卒業資格を認めず、学生寮や娯楽スペースを含め学内のすべての場所への立ち入りを禁じる」と通達していたと明らかにした。

 また、テキサス大学オースティン校(University of Texas at Austin)では29日、警察がデモ隊と衝突。警察は、催涙スプレーを使用するなどしてデモ参加者を逮捕し、テントを撤収した。

 バージニア州リッチモンド(Richmond)のバージニア・コモンウェルス大学(Virginia Commonwealth University)では、地元テレビ局の映像によると、警察がデモ参加者を突き飛ばすなどして排除。学生らは、警察は催涙ガスや催涙スプレーを使用したと話している。

 ニューヨーク州イサカ(Ithaca)にあるコーネル大学(Cornell University)でも、学生らがキャンパス内のテントの撤収に応じなかったとして、マーサ・ポラック(Martha Pollack)学長がさらなる停学処分を下すと表明した。(c)AFP/Ana FERNÁNDEZ