■「許し」が不可欠

「幾つかの学びがあり、私の人生は変わった」とイノンさんは言う。「そのうちの一つは、希望は行動だということ。希望を生み出すためには、行動しなければならない。待っていても、与えられるものではない。われわれは希望をつくらなければならない。このデモ行進はそうした行動の一つだ」と語った。

 イノンさんはホステルを複数経営しており、その一つは、パレスチナ人が多く住むイスラエル北部の旧市街ナザレ(Nazareth)にある。「自らの経験から、イスラエル人とパレスチナ人は共存できると知っている。20年にわたり、パレスチナとヨルダン、エジプトのパートナーと仕事をしてきた」と話した。

 イスラエルの人々は、昨年のハマスの攻撃で心に傷を負った。多くの人は、パレスチナ人との和解はもはや不可能だと考えている。

 だがイノンさんは、前進するには「過去を許し、今を許し(中略)、そして未来を築くために惜しみない努力をしなければならない」と話す。

 国際社会に対しては、過去に北アイルランドや南アフリカで和解を呼び掛けたように、「平和に投資してほしい」と訴えた。(c)AFP