【10月7日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)前米大統領は6日、退任直後にフロリダ州の私邸で米原子力潜水艦に関する機密を豪実業家に漏らしたとの米メディアの報道を否定した。

 米紙ニューヨーク・タイムズが匿名の情報筋の話として報じたところによると、この実業家は世界有数の包装資材会社を率いる富豪のアンソニー・プラット(Anthony Pratt)氏。

 ABCニュースによれば、プラット氏は2021年4月、フロリダ州パームビーチ(Palm Beach)にあるトランプ氏のクラブで同氏と面会。オーストラリアは米国から原潜を購入していくべきだとの考えを語ったとされる。

 これに対しトランプ氏は米原潜について、常時搭載している核弾頭の正確な数と、ロシアの原潜に探知されずにどこまで接近できるかを明らかにしたという。

 疑惑を最初に報じたABCニュースによれば、プラット氏はその後、米原潜の機密を「外国の当局者十数人、複数の従業員、数人の記者を含む多数」と共有した。

 ニューヨーク・タイムズによれば、トランプ氏の機密漏えいは「米国の原子力潜水艦隊を危険にさらす可能性」があった。

 しかし、トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、報道は「事実に反し、ばかげている」と一蹴。根拠を示さずに、大統領選で自身の再選を阻もうとする検察のでっち上げだと主張している。(c)AFP