【2月8日 AFP】チョコレートの原料となるカカオ豆は大昔から世界中で愛されてきた。中米では、紀元前400年に古代マヤ人がホットチョコレートを飲んでいたといわれている。

 南米、西アフリカ、東南アジアなどに共通する高温多湿の気候は、カカオの木を育てるのに最も適している。

 カカオポッドと呼ばれる実は、年に2回、手作業で収穫される。実が熟してくると木から摘み取り、木の棒やマチェーテ(なた)などで殻を割る。中には、湿ったカカオ豆が20〜40粒入っている。

 カカオ豆は果肉に包まれた状態のまま重ね、覆いをかけて自然発酵させる。発酵にかける時間はカカオ豆の種類にもよるが、風味を引き出す決め手となる。

 次は極めて重要な乾燥の工程だ。通常は1〜2週間をかけて、カカオ豆に含まれる水分が60%程度から7.5%程度になるまで天日干しする。

 その後、袋詰めして保管したカカオ豆を今度は製造業者の工場に送り、異物を取り除き、焙煎(ばいせん)する。

 次に、カカオ豆を機械ですりつぶし、どろっとしたチョコレート風味のペースト状になるまで加工する。これがチョコレートやカカオ製品の基本的な材料となる。

 こうしてカカオ豆から板チョコに加工された商品がスーパーの棚に陳列される。さあ、おいしいチョコレートを召し上がれ!(c)AFP