【12月5日 AFP】スポーツの国際大会においてドーピングを画策した人に刑事罰を科すことを可能とする「ロドチェンコフ反ドーピング法(Rodchenkov Anti-Doping Act)」は4日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が署名し、制定された。

 ロシアの国家ぐるみのドーピングスキャンダルを告発したグリゴリー・ロドチェンコフ(Grigory Rodchenkov)氏の名前から付けられたこの法律は、先月に上院を通過し、トランプ大統領の承認をもって制定されるという状況だった。

 この法律はスポーツの国際大会でドーピングを画策した人に罰金や禁錮といった刑罰を科すだけでなく、告発者を報復から守り、ドーピングによって害を受けたアスリートに回復措置を与える。

 ロドチェンコフ氏の担当弁護士のジム・ウォールデン(Jim Walden)氏は、「ロシアによる国家ぐるみの大規模ドーピングの企てを明らかにすべく名乗り出たロドチェンコフ氏や、(同国の薬物違反を暴露した)ユリア・ステパノワ(Yulia Stepanova)氏ら告発者の並々ならぬ勇気がなければ、この日が訪れることはなかった」と述べた。

「あらゆる場所でクリーンなアスリートの権利を守るために、他の国々がそれぞれの反ドーピング法を採用し、国をまたいでの法執行に関して米国と連携して、この闘いに加わってくれることを願っている」 (c)AFP