【9月19日 AFP】ドイツのデュッセルドルフ大学病院(Duesseldorf University Hospital)がハッキング攻撃を受けたことが原因で、離れた別の病院に搬送せざるを得なくなった患者が死亡し、検察は18日、過失致死の疑いで捜査を始めたと明らかにした。立件されれば、ハッキングにより死者が出た異例の事件となる。

 今月10日、攻撃によりデュッセルドルフ大学病院のITシステムはオフラインとなり、救急車のネットワークがシステムから切断された。

 同病院は今週、これによって深刻な容体の女性が遠く離れたブッパータール(Wuppertal)の病院に搬送されることとなり、間もなく死亡したと発表。長距離を移動しなければならなかったため、治療開始が1時間遅れたとしている。

 ケルン(Cologne)の検察はAFPに対し、「過失致死、コンピューター妨害行為、脅迫未遂の容疑で現在捜査を行っている」と明らかにし、「ハッキングと女性の死に関連があるか」調べていると説明した。

 ドイツではここ数か月、ギーセン大学(University of Giessen)やケルン大学(University of Cologne)、ルール大学ボーフム(Ruhr University Bochum)など、研究機関や高等教育機関に対するハッキング攻撃が複数発生している。(c)AFP