中国、カナダへの渡航に注意喚起 香港問題めぐる応酬のさなか
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【7月6日 AFP】(更新)中国は6日、カナダへ渡航する中国国民に対し、警察による「暴力行為が相次いでいる」として注意を呼び掛ける勧告を発令した。両国政府の間では、香港問題をめぐって非難の応酬が繰り広げられている。
カナダは先週、香港と結んでいる犯罪人引き渡し条約を停止し、機密性の高い防衛装備品の香港への輸出を中断。欧米諸国は、国家安全維持法が香港が持つ特別な地位に影響を与えるとして懸念を表明した。また、国民が国家安全維持法の影響について把握するために香港への渡航情報を更新している。
その一方、中国外務省の趙立堅(Zhao Lijian)報道官は定例記者会見で、「中国はこの件を強く非難し、さらなる対応を取る権利を保持しておく。それによって生じるすべての結果は、カナダが負うことになる」と述べた。
また同報道官は、「中国に対して圧力をかける試みは決して成功しない」とし、「中国はカナダに対して、中国・カナダの関係をこれ以上損なうのを避けるためにも、即座に誤りを正し、何らかの形で香港問題や中国の内政問題に介入するのをやめるよう要求する」と話した。
これとは別に、オタワにある在カナダ中国大使館は、「最近、カナダの警察機関による暴力行為が相次いで発生しており、それが多くの抗議デモを招いている」との声明を発表。中国国民に対し、現地の治安状況に細心の注意を払い、警戒を続けるよう呼び掛けた。(c)AFP