イエメン内戦、新型コロナ懸念で停戦発表 サウジ連合軍
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【4月9日 AFP】中東イエメンの内戦で、サウジアラビア主導の連合軍は8日、新型コロナウイルスの感染拡大を阻止するため9日から2週間の停戦を発表した。
国連(UN)はこれに先立ち、アラブ諸国でも最貧国のイエメンの人々を新型ウイルスのパンデミック(世界的な流行)から守るためとして即時停戦を呼び掛けていたが、イスラム教シーア派(Shiite)系のイエメンの反政府武装組織フーシ派(Huthi)と連合軍側との戦闘は激化していた。
連合軍側の一方的な発表によると、停戦はグリニッジ標準時(GMT)9日午前9時(日本時間同午後6時)に発効する。
イエメン内戦では、港湾都市ホデイダ(Hodeida)をめぐって2018年末に国連の仲介で開かれたスウェーデンでの和平協議で、イエメン暫定政府とフーシ派の停戦が実現して以来の転機となる。
サウジ国防省のトゥルキ・マリキ(Turki al-Maliki)報道官は2週間の停戦の目的について、イエメン内戦の「恒久的な停戦」を実現する国連仲介の和平協議に「適した状況」をつくり出すことだと説明した。停戦期間は延長される可能性があるという。
フーシ派から停戦に関する発表はまだない。ただ、フーシ派は連合軍が停戦を発表する数時間前に公開した文書で、外国軍のイエメン撤退と連合軍による陸・海・空路の封鎖の解除を求めていた。(c)AFP/Anuj Chopra