【4月4日 AFP】イタリア・ミラノ(Milan)の市当局は2日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って遺体が急増し、火葬が追いつかない事態に対処するため、市内にある主要な火葬施設を4月いっぱい閉鎖すると決定した。

 140万人近い人口を抱え、世界のファッションの都、そしてイタリアにおける金融の中心地でもあるミラノは、2月以来封鎖下に置かれており、市は「火葬を待つ遺体が徐々に、かつ絶えず増え続けている」と認めた。

 ミラノ市議会はウェブサイト上で、ランブラーテ(Lambrate)火葬場での待ち日数が20日間に達しており、これ以上長引けば「衛生上の問題」を招く恐れがあることを明らかにした。

 市当局は、火葬を待つ遺体の数については明らかにしていないが、過去1か月の間の死亡者数は、昨年3月の1224人から2155人へと倍近く増加したとしている。

 ミラノの北東に位置し、北部地域における感染拡大の中心地ベルガモ(Bergamo)では、3月中は火葬に付すひつぎの搬送が後を絶たず、週に数十体の遺体を近隣の町の火葬場に移送せざるをえない事態に陥った。(c)AFP