【3月1日 AFP】新型コロナウイルスの集団感染が発生したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス(Diamond Princess)」から退避し、日本から帰国したオーストラリア人男性(78)が1日、西部パース(Perth)の病院で死亡した。新型コロナウイルスによる同国の死者は初めて。

 ウエスタンオーストラリア(Western Australia)州保健当局の報道官はAFPに対し、男性が1日未明に死亡したと明かした。男性の妻(79)もクルーズ船内で新型ウイルスに感染し、現在パースの病院に入院している。

 夫婦は空路オーストラリアへ帰る機内で受けた検査で陽性反応が出たため、到着後すぐにパースの病院へ移された。ウエスタンオーストラリア州の医療当局者によると、夫婦の症状は当初穏やかだったが、後から男性の容体が悪化したという。

 ダイヤモンド・プリンセスは先月、新型コロナウイルスの集団感染が発生したために横浜港で検疫下に置かれていた。乗客のうち約160人がオーストラリア人で、夫婦以外の乗客は帰国後、北部ダーウィン(Darwin)で隔離された。

 オーストラリアでの新型コロナウイルス感染者は、イランへ渡航した40代男性の感染が確認されたことで1日朝までに26人となっている。(c)AFP