【1月11日 AFP】オマーンのカブース・ビン・サイド(Qaboos bin Said)国王が10日、死去した。79歳。王室が11日、発表した。元首としての在位期間は近代アラブ世界で最長だった。

 カブース国王は1970年、父親を宮廷クーデターで追放し即位した。近年は結腸がんを患っていたとされる。

 独身で子どもはなく兄弟もいないため、後継者は未定。

 カブース国王は、穏健ながらも積極的な外交政策を推進し、発展が遅れていたオマーンの近代化に成功した。

 オマーンはサウジアラビア主導の湾岸協力会議(GCC)の構成国でありながらイラン核合意の成立にも貢献し、情勢が不安定化することの多い湾岸地域における仲介役となっていた。しかし、後継者がカブース国王と同様に穏健的な外交政策を取るかどうかは不透明だ。(c)AFP