【12月8日 CNS】中国・国家衛生健康委員会は11月26日の記者会見で、中国は臓器の提供・移植に関する仕組みを基本的に完成させたことを発表した。現在、年間に提供・移植される臓器の数はアジアで1位、世界で2位となり、移植者の生存率指標は世界でも先進的レベルに達したとしている。

【関連記事】手術台の上に「バーチャル臓器」 AIとVRを駆使した手術法が登場

 現在、海外で実施されてい臓器移植手術は、中国でも実施可能となった。非虚血性肝臓移植、子どもへの肝臓移植や腎臓移植などの技術は世界でも先進レベルにある。レシピエント(受容者)の生存率などの指標も国際的レベルに達し、一部の指標は国際レベルを上回っているという。

 2019年上半期に中国全土で行われた臓器提供は2757例で、前年同期比で9.5%増、提供臓器は7186個、前年同期比で3.6%増となっている。

 臓器輸送の時間を短縮して影響を最小化し、レシピエントの命を保障するため、2016年5月、国家衛生健康委員会は公安部、交通運輸部、民用航空局などと共同で「臓器輸送のための優先措置に関する通知」を発表。飛行機と高速鉄道をつなぐ低コスト・高効率の臓器の優先輸送方式がつくられた。優先輸送を実施したこの3年間で、臓器の輸送時間は平均で1~1時間半短縮し、臓器の利用率は6.7%改善されたとされる。(c)CNS/JCM/AFPBB News