【11月23日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は22日、FOXニュース(Fox News)に対し、「私がいなければ、香港は14分で壊滅させられている」と述べ、自身が中国の習近平(Xi Jinping)国家主席を説得しているおかげで、民主化運動が軍による鎮圧を免れていると説明した。

 米議会は20日、香港の民主活動家を支持する法案を圧倒的多数で可決。同法はトランプ大統領の署名によって成立するが、中国政府は新法が制定されれば報復措置を取ると警告している。

 大統領は、法案に拒否権を発動するかとの問いに言葉をにごし、「われわれは香港に味方しなければいけない。しかし、私は習主席の味方でもある。彼は友人で、素晴らしい人物だ」と返答。「彼らが解決することを期待している」と述べた。

 大統領はまた、自身と習主席の関係が防波堤となり、香港民主化運動に対する中国政府の動きを防いでいると説明。「香港のすぐ外で待機する100万人の兵士が進軍しない唯一の理由は、私が習主席に『やめてくれ。大きな間違いを犯すことになる。貿易協定にすさまじい悪影響が及ぶ』と頼んでいるからだ」とした。

 大統領は、香港問題によって中国政府との貿易協定締結に向けた取り組みが難しくなっていることを認めつつも、両国は合意に「非常に近づいている可能性がある」と語った。

 北京ではこれに先立ち、習主席がヘンリー・キッシンジャー(Henry Kissinger)元米国務長官らと会談。同主席は「常々言っているように、われわれは貿易戦争を始めたいとは思わないが、恐れてもいない」と述べ、「必要であれば反撃するが、貿易戦争が起こらないよう精力的に努力している」とした。(c)AFP/Jim Mannion