米アニメ「サウスパーク」制作者、中国の検閲に皮肉たっぷりの「謝罪」
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【10月8日 AFP】米人気アニメ「サウスパーク(South Park)」が中国国内で、検閲によりインターネット上で視聴ができなくなった事態を受け、同作品の制作陣が皮肉をこめた「謝罪」を発表した。皮肉交じりの声明文では、欧米ブランドは中国が良しとする世界観に合わせるべきだとする中国政府の要求が厳しく批判されている。
今回の中国の、サウスパークのあるエピソードが複数の点において中国共産党の許容範囲を超えてしまい、当局をいら立たせたとみられる。
「バンド、中国に行く(Band in China)」と題されたこのエピソードは、中国の刑務所内での強制労働を描き、商業的利益を優先し検閲に屈した企業らを風刺した。
ある登場人物は、中国の検閲当局から歌を書き直せとの圧力を受け、「こんなふうに魂を売ることはできない」と発言し、「中国が自分の国の芸術をコントロールするような世界に生きる価値はない」と続けた。
サウスパークの制作者であるトレイ・パーカー(Trey Parker)氏とマット・ストーン(Matt Stone)氏はツイッター(Twitter)で、自身らの風刺アニメによって中国国内で不快な思いをさせてしまったことに対する、おふざけの悔恨を表明した。
さらに「われわれもまた自由や民主主義よりもお金を愛しています。習(近平国家主席)はクマのプーさん(Winnie the Pooh)に全然そっくりじゃありません」と投稿。中国で禁止されている、習近平(Xi Jinping)国家主席を、A・A・ミルン(A. A. Milne)原作の童話に登場する太ったクマになぞらえることに言及した。
続けて「偉大なる中国共産党万歳!今年の秋は黍(きび)が豊作でありますように!中国よ、これでもういい?」と述べている。
8日に中国版ツイッターの「微博(ウェイボー、Weibo)」と大手映画レビューサイト「豆弁(Douban)」でサウスパークを検索しても、いかなる結果も表示されなかった。
いくつかの動画配信サイトではまだ作品情報が掲載されているが、エピソードを見ることはできなかった。(c)AFP