【7月28日 AFP】ラグビー南半球4か国対抗戦、ザ・ラグビーチャンピオンシップ(The Rugby Championship 2019)は27日、第2節が行われ、南アフリカは終了間際のトライでニュージーランドとの一戦を引き分けに持ち込んだ。一方、スプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)との開幕戦に敗れたオーストラリアは、ホームでアルゼンチンを下した。

 ニュージーランドのウェリントンで行われたオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)とスプリングボクスの一戦は、オールブラックスが前半ほぼ常に押されながらも、ハーフタイム直前にこの試合チーム唯一のトライを決め、7-6とリードして折り返した。

 後半の得点はすべてペナルティーゴールから生まれていたが、南アフリカは迎えた終了間際、交代出場の小兵SHハーシェル・ヤンチース(Herschel Jantjies)がいったんボールを取り損ねながらも跳ね上がったボールを自らつかみ、そのままトライ。さらにハンドレ・ポラード(Handre Pollard)も重圧のかかるコンバージョンキックを決め、同点に持ち込んだ。

 両チームの対戦は、直近の4試合がすべて2点差以内と拮抗(きっこう)した争いが続いている。戦績はニュージーランドから見て2勝1敗1分けとなっている

 また激しい体のぶつかり合いの中で、代表77キャップを刻んでいるオールブラックスの主力ロック、ブロディー・レタリック(Brodie Retallick)が後半の途中に肩を痛め、負傷交代するアクシデントがあった。

 117キロのFW、RG・スナイマン(Rudolph Gerhardus Snyman)に吹っ飛ばされたレタリックは肩を脱臼したが、その後のX線検査で骨やけんには異常がないことが分かり、開幕まで2か月を切ったW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)絶望の事態はひとまず避けられている。

 ワラビーズ(Wallabies、オーストラリア代表の愛称)は16-10でアルゼンチンに勝利。17-35で南アに完敗を喫した開幕戦から立ち直るとともに、ウィル・ゲニア(Will Genia)にとって代表での地元ブリスベン(Brisbane)では最後となった試合を白星で飾った。

 W杯限りでの代表引退を表明しているゲニアだが、この日は飛びぬけたプレーを披露し、ワラビーズのバックス陣を見事に統率。巧みなキックで何度もチームをピンチから救った。

 トライは両チームともに一つずつだったが、オーストラリアは白血病を克服して代表に復帰したクリスチャン・レアリファノ(Christian Lealiifano)が、サンコープ・スタジアム(Suncorp Stadium)に集まった3万2000人のファンの前で3本のPGを決めた。(c)AFP