砂糖入り飲料の摂取、がん発症リスクと関連 仏研究
このニュースをシェア
【7月12日 AFP】炭酸飲料やフルーツジュースなど砂糖入り飲料の摂取と一部のがんの発症リスクの上昇には関連があるとの研究結果が11日、英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)に発表された。
高カロリー飲料の摂取と、がんの主なリスク要因である肥満リスクの上昇はすでに関連があるとされているが、今回の研究で、フランスの研究チームは砂糖入り飲料の摂取量の増加と、がん全般および乳がん、前立腺がん、大腸がんなど一部のがんの発症リスクの関連を調査した。
調査は成人10万人余りを対象に行われた。平均年齢は42歳、女性の割合は79%。
被験者らはオンライン上で食事に関する質問票に回答し、砂糖や人工甘味料入り飲料、果汁100%ジュースの1日の摂取量を計算した。被験者は最長9年間、追跡調査を受けた。研究チームはダイエット清涼飲料に対する砂糖入り飲料の1日の消費量を測定し、これらを追跡調査期間中に被験者の医療記録にあるがん発症件数と比較した。
調査によると、砂糖入り飲料を1日当たりわずか100ミリリットル多く摂取するだけでがん発症リスクは18%上昇、乳がんに関してはリスクが22%上昇した。砂糖入り飲料とフルーツジュースの摂取でも同様に、がん発症リスクの増加との関連がみられた。追跡調査期間中にがんの発症が診断された件数は2193件に上り、診断時の平均年齢は59歳だった。
研究論文の執筆者らは調査の結果に基づき、砂糖入り飲料への課税はがんの発症率に大きな影響をもたらす可能性があると示唆している。(c)AFP