リビアの親ハフタル派基地で発見のミサイル、仏が自国所有を認める
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【7月11日 AFP】フランスは10日、自国の対戦車ミサイルがリビアの元国軍将校で実力者のハリファ・ハフタル(Khalifa Haftar)氏に忠誠を誓う勢力の基地で見つかったと述べ、米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)の報道を認めた。リビア内戦におけるフランスの役割について、新たな疑念が生じている。
仏国防省は声明で、先月リビアの首都トリポリ南部の基地で発見された米製対戦車ミサイル「ジャベリン(Javelin)」は、フランスが購入したものであると述べた。だが同省は国連(UN)の武器禁輸措置に違反してハフタル氏にミサイルを供給したことは否定。内戦下のリビアで作戦を展開していた仏軍の間でミサイルは欠陥があると判断され、その後行方が分からなくなっていたと説明した。
この対戦車ミサイルは、1発17万ドル(約1840万円)相当で、UNが承認する国民合意政府(GNA)に忠誠を誓う勢力が、首都トリポリの南100キロに位置するガリヤン(Gharyan)にある、親ハフタル派の基地を掌握した際に発見された。そのうちの3発は先月29日、アラブ首長国連邦(UAE)の印のついた中国製の砲弾とともに、AFPの記者ら報道陣に公開された。
仏国防省はミサイルが不明になった経緯を説明しておらず、フランスが戦地でハフタル氏を支援しているとの疑念が強まりそうだ。(c)AFP/Adam PLOWRIGHT and Daphne BENOIT