【7月6日 AFP】アルジェリアの首都アルジェで5日、20週連続となる抗議デモが行われた。警察官が大規模に動員されたにもかかわらず、大勢が参加した。

 デモ隊は国旗を振りながら、アブデルカデル・ベンサラ(Abdelkader Bensalah)暫定大統領の退陣を迫り、「(ベンサラは)去れ、自由なアルジェリアを」とシュプレヒコールをあげた。同国では、長期にわたり政権を握ってきたアブデルアジズ・ブーテフリカ(Abdelaziz Bouteflika)前大統領が失脚に追い込まれた後、3か月超にわたってデモが続いている。

 複数の目撃者によると、デモでは参加者およそ10人が逮捕された。国営アルジェリア通信(APS)によれば、デモは全国48県のうち少なくとも21県で行われたという。

 ベンサラ氏は今回のデモの2日前、国民との対話を呼び掛け、議論において国家と軍は中立を保つと約束していた。

 7月4日に予定されていた大統領選は、立候補の申請者がわずか2人しかおらず、いずれも無名候補だったため、再延期された。

 ベンサラ氏は、大統領選の実施まで暫定大統領の地位にとどまる方針を示している。

 デモ参加者の一人は、暫定政権は同じ提案を別の方法で繰り返しており、その目的は「現行制度を維持することだ」と説明。「だからこんな条件での対話はあり得ない」と述べた。(c)AFP