モロッコ下院、ベルベル語の公用語地位確認法案を可決 不十分との指摘も
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【6月12日 AFP】モロッコの下院は10日、ベルベル語(アマジグ語)の公用語としての地位を確認する法案を全会一致で可決した。ベルベル語は2011年の憲法改正時に公用語として認められていたが、公用語としての地位を確立できずにいた。
新法は行政機関や地方当局、公共サービスや学校、文化生活の場で、アラビア語と並んでベルベル語の使用を強化するもの。2004年の国勢調査によると、全人口の25%に当たる約800万人が、三つあるベルベル語方言のうち一つを日常的に使用している。
一方で、著名なベルベル人活動家で知識人のモハメド・アシード(Mohamed Assid)氏は、「この法律には不明確な部分が残っており、教育やメディアでのアマジグ語使用を義務付けるものではない」と指摘。AFPの取材に対し、「公用語であるアラビア語とベルベル語は平等であるという概念的な変化を私たちは訴えている。しかしこの法律では差別が維持されている」と述べた。(c)AFP