【4月25日 AFP】中国が、今後10年以内に有人月探査を行い、月面に研究用基地を建設する計画であることが分かった。国営新華社(Xinhua)通信が24日、宇宙開発当局トップの発言として伝えた。

【図解】月をめぐる各国の宇宙開発の歴史

 宇宙開発大国を目指す中国は1月、月の裏側への探査機着陸に世界で初めて成功し、その目標に大きく近づいた。新華社によると、中国国家航天局(China National Space Administration)の張克倹(Zhang Kejian)局長は「宇宙の日」に合わせ行った演説で、今後10年以内に月の南極に研究用基地を建設する計画を発表。さらに、2020年までの火星探査機打ち上げと、同国4機目の月探査機「嫦娥5号(Chang'e-5)」の年内打ち上げを表明した。

 中国はさらに24日の発表で、ロケット「長征5号B(Long March-5B)」の初打ち上げを2020年前半に行い、同国が建設予定の宇宙ステーション「天宮(Tiangong)」の基幹部分を運搬すると明らかにした。中国有人宇宙プログラム室(CMSEO)によると、天宮は2022年に軌道に乗る予定。天宮は、米国、ロシア、カナダ、欧州、日本の共同事業で2024年に運用終了予定の国際宇宙ステーション(ISS)を置き換える施設となる。(c)AFP