ノートルダム火災に空中消火機、トランプ氏提案に仏消防当局「笑える」
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【4月17日 AFP】フランス・パリのノートルダム大聖堂(Notre Dame Cathedral)で発生した大規模火災で、消火活動に空中消火機を投入するよう提案したドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領のツイッター(Twitter)投稿について、フランスの消防当局幹部らは16日、「笑える」などと一笑に付した。
15日に発生したノートルダム大聖堂の火災について、トランプ氏はツイッターに「空中消火機が消火に使えるかもしれない。すぐに行動しなければ!」と投稿。
しかし、空中消火機を投入していたら大聖堂の崩壊を招いただろうという指摘がフランスの消防当局幹部たちから相次いでおり、英国の専門家もこの指摘に同調している。
フランス消防当局は、トランプ氏の提案について「笑える」と表現し、「建物すべてが崩壊していただろう」との見解を示した。
消防当局は森林火災の消火で空中消火機が投下する1回分の水の量は「3トン分のコンクリートを時速250キロの速さで落としているのに等しい」と指摘し、「建物にボウリングのボールを当てるようなものだったはずで、(崩落を免れた)南北の塔も倒壊していただろう」と語った。
また水の投下は現場にいた消防隊員らの命を危険にさらしただろうと苦言を呈した。(c)AFP/Isabelle TOURNÉ with Olivier LUCAZEAU in Marseille