【3月5日 AFP】南太平洋の島しょ国、クック諸島が18世紀の英探検家ジェームズ・クック(James Cook)にちなんだ国名を、ポリネシア文化を反映したものへと変更することを検討している。

 ニュージーランドの北東およそ3000キロに位置するクック諸島の政府は今年1月、現地語の新しい国名を検討する委員会を立ち上げた。

 当初はクック諸島という名前とは別の愛称を決めることが目的だったが、ひとたび議論が始まると委員たちは「今こそ国名を変更すべき」という考えで一致したという。

 ダニー・マタロア(Danny Mataroa)委員長は新しい国名について、クック諸島の歴史的伝統や国民、キリスト教の信仰をより反映するものであるべきとの考えを示した。

 クック諸島で名前の変更が議論されたのは今回が初めてではなく、1994年には「アバイキヌイ(Avaiki Nui)」という名前に変更することへの是非を問う住民投票が実施され、否決されている。

 1888年から1900年まで英国の保護領だったクック諸島は1901年にニュージーランド領となった。1965年に自治権を獲得してからも外交を委任するなどニュージーランド政府との関係は深く、クック諸島の国民はニュージーランド内で働くことも認められている。(c)AFP