【3月3日 CNS】中国とベトナムの国境に位置する広西チワン族自治区(Guangxi Zhuang Autonomous Region)は長い間、センザンコウを中国内に密輸するための主要ルートになっている。近年、広西省海警局や税関、森林公安局などによるセンザンコウの違法取引の取り締まりや、保護・繁殖活動などが大きな注目を集めている。

 国家二級保護動物のセンザンコウは、世界的にも注目される絶滅危惧種だ。センザンコウの甲羅は伝統薬として価値があるとされ、巨大な経済的利益を狙う密猟者に捕獲され、不法取引が後を絶たない。

 広西林業局野生動物保護・自然保護区管理処の張振球(Zhang Zhenqiu)副処長は、「広西側で摘発・保護したセンザンコウのほとんどがベトナム国境間の密輸ルートで、マレーシア産のセンザンコウだ。近年、広西の政府関連部門による厳しい取り締まりと、センザンコウの保護活動に取り組んでおり、広西林業局では毎年、300~400匹のセンザンコウを保護している」と話す。

 張副処長はまた、「センザンコウの救護活動は世界的にも難題で、実例も少ないため参考にすべき経験も多くない。2017年以前にはセンザンコウの救護分野の研究はほとんどされていない」と話す。