【2月28日 AFP】女性は男性が享受している法的権利の4分の3しか付与されておらず、これによりしばしば女性の就業や起業が妨げられているとする調査結果を27日、世界銀行（World Bank）が発表した。

　世銀のクリスタリナ・ゲオルギエバ（Kristalina Georgieva）暫定総裁は、多くの国の改革は正しい方向へ向かっているとしながらも、「女性27億人はいまだ男性と同等の職業選択を法的に妨げられている」と述べた。

　今回の調査に含まれている性別格差に関する指数は、10年間にわたって187の国・地域から集めたデータを使って算出したもので、男女に認められている権利のバランスを八つの指標を用いて評価した。

　調査によると、過去10年間で131の国・地域が女性の参画を拡大する法律や規則を採用し、計274の改革法が成立。また35の国・地域で職場での性的嫌がらせ（セクシュアルハラスメント）を禁じる法案が提出され、22の国・地域で特定の産業分野での女性の就業制限が撤廃された。

　100を上限とする指数で満点だったのはベルギー、デンマーク、フランス、ラトビア、ルクセンブルク、スウェーデンの6か国で、「評価対象となった分野で、男女に同等の法的権利を付与している」と世銀は評価。10年前には満点の国・地域は一つもなかった状況から進展がみられたものの、一方でこの10年で何も改善されていない国・地域も56あった。

　ゲオルギエバ氏は「もし女性たちが同等にすべての可能性を発揮する機会を手にすれば、世界はもっと公平になるだけではなく、より繁栄もするだろう」と述べた。(c)AFP