E・トンプソンさんがアニメ声優降板、セクハラ退社の元ディズニー監督起用に抗議
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【2月27日 AFP】英女優のエマ・トンプソン(Emma Thompson)さん(59)が、米映画制作会社スカイダンス・メディア(Skydance Media)が制作中のアニメーション映画の声優を降板した。トンプソンさんの広報担当者が26日、AFPに明らかにした。ディズニー(Disney)の元クリエーティブディレクターで、セクハラ問題で退社したジョン・ラセター(John Lasseter)氏(62)が起用されたことに抗議してだという。
2度のアカデミー賞(Academy Awards)受賞歴を持つトンプソンさんは、大々的に宣伝されているスカイダンスのアニメ映画『Luck』で、キャラクターの声優を務める予定だった。芸能ニュースサイト「バラエティ(Variety)」によると、すでに録音は始まっていたという。しかし、先月初めにスカイダンスがラセター氏の起用を発表すると、トンプソンさんは映画から降板した。
ラセター氏は小さなCG制作部門だったピクサー(Pixar)を世界で最も成功したアニメーションスタジオに変身させたことで知られる。だが、望まれていない抱擁をスタッフらにして不快な思いをさせたことを認め、ディズニーのアニメーション部門トップを辞任するに至っていた。
トンプソンさんはスカイダンスの経営陣に対し、ラセター氏の起用に書面で抗議。その後、米紙ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)にこれを転送し、同紙が全文を公開した。
抗議文の中でトンプソンさんは「何十年もの間、女性たちを不適切に触ってきた男性が、今は触らないという唯一の理由が、契約書に『プロとして』振る舞えと書かれているからだというだけで、彼と働きたがる女性がいるだろうか」と述べた。(c)AFP