パキスタン、インドの空爆発表を否定 多数死亡は「虚偽」
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【2月27日 AFP】パキスタンは26日、インドがパキスタン領内で空爆を実施し多数の過激派戦闘員を殺害したと発表したことについて、「利己的で無謀かつ虚偽」の主張だと否定した。
パキスタン当局は先の発表で、インド軍の複数の戦闘機がカシミール(Kashmir)地方の停戦ラインを越えてパキスタン領空に侵入し、パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ(Khyber Pakhtunkhwa)州バラコット(Balakot)付近に「搭載物」を投下したことは認めていたが、人的・物的被害はなかったとしていた。この「搭載物」の正体については言及されていない。
シャー・メへムード・クレシ(Shah Mehmood Qureshi)外相はその後、首都イスラマバードで記者会見し、パキスタンの国家安全保障会議(NSC)が「バラコット付近のテロリスト拠点とされる場所を標的にしたというインド側の主張、そして多数が死亡したという主張を強く否定した」と明かした。
クレシ外相はまた、「インド政府がまたも、利己的で無謀かつ虚偽の主張という手段に訴えた」と述べ、インドの発表は総選挙を控え国内向けに行ったアピールだと指摘。今回の領空侵犯は「不必要な攻撃であり、パキスタンはこれに対し、時と場所を選び対応する」と明言した。
これに先立ちインドは26日、パキスタンが支援する武装勢力がインドの都市を狙った自爆攻撃を準備していた過激派拠点を空爆したと表明。インド外務省は、夜間のこの攻撃でイスラム過激派ジェイシモハメド(JeM)の「非常に多くの」戦闘員を殺害したとしていた。
インドによるパキスタン空爆が事実と確認されれば、両国がバングラデシュの独立をめぐって戦争に突入した1971年以降初めてとなる。今回の緊張の高まりを国際社会は警戒しており、中国や欧州連合(EU)は両国に対し自制を呼び掛けた。(c)AFP