「妻じゃなく奴隷だった」 内戦下のイエメン、増える児童婚
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【2月27日 MEE】内戦が続くイエメンで、18歳に満たない少女が強制的に結婚させられる児童婚が再び増えている。サウジアラビアなどの軍事介入によって戦況が泥沼化し、国連(UN)が「世界最悪」と表現する人道危機が続くなか、多くの世帯が極度の貧困など絶望的な状況に置かれていることが背景にある。
イエメン南西部の主要都市タイズ(Taiz)から南へ約50キロ。ザフル(Zahr)さんは、地元の村の古い家で暮らす15歳の少女だ。4人きょうだいの長女で、父親は肉体労働に従事している。ただ、内戦のせいで建設作業の仕事はあまりなく、一家は食べ物をはじめ、生きていくのに最低限必要なものを買うのにも借金を余儀なくされている。
昨年、ザフルさん一家と同居している伯母が、鼻づまりのため医者に診てもらった。医者からは手術した方がよいと勧められ、伯母はそれに従うことにした。一家は手術代として10万イエメン・リアル(約4万4000円)を支払った。伯母は手術のおかげで呼吸が楽になったというが、一家の家計はさらに苦しくなった。
それから数日後、40代の男性から一家に申し出があった。持参金1000ドル(約11万円)でザフルさんをめとりたい、と。ザフルさん一家は即座に断った。だが、母親のファティマ(Fatima)さんは振り返る。「その後で、私たちは申し出について改めて考えてみました。そうして、娘の結婚で借金を返せると気づいたんです」
「そこで、男性と連絡を取り、娘を彼に嫁がせました。姉の治療のために借りたお金を返すためです」
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