ドイツ、2030年までに食品廃棄物を半減へ
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【2月21日 AFP】ドイツ政府は20日、一般家庭と生産者、小売業者、飲食業者を対象に、食品廃棄物を2030年までに半減する取り組みを開始した。最新の研究によればドイツでは、まだ食べられる食品が1年間に消費者1人当たり55キロも廃棄されているという。
ドイツ国内で廃棄される食品は年間約1100万トンに上る。ユリア・クレックナー(Julia Kloeckner)農業・消費者保護相によると、新しい取り組みには、国連(UN)や欧州連合(EU)が掲げる目標を達成し、ドイツの気候フットプリントを削減する狙いがある。
クレックナー氏は独DPA通信に、「あらゆる生産物には貴重な資源が含まれている。水、エネルギー、原材料はもちろん、労働力や配慮、それから心や魂もだ」と述べた。
今後は、食品がまだ食べられるかどうかや、消費期限を過ぎていないかを色の違いなどで示す「インテリジェント包装」の研究開発を進める方針だ。また、企業にも臨機応変なサプライチェーンの構築や、飲食店で食べ残しが出ないメニューを提供する工夫など、自発的な取り組みを促していくという。
しかし、工業型農業から有機農業への転換を長年提唱してきた野党「90年連合・緑の党」は、取り組みの規模が小さすぎる上に対応が遅すぎると批判する。ベテラン議員のレナーテ・キュナスト(Renate Kuenast)氏は、食品業界には「自発的な取り組みや討論会」ではなく「拘束力のある義務」を課すべきだと主張している。(c)AFP