トランプ大統領の非常事態宣言発動、米各地で抗議デモ
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【2月19日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領(Donald Trump)がメキシコ国境の壁建設費を確保するために国家非常事態を宣言したことを受けて、これに抗議するデモが18日、米各地で行われた。
トランプ氏は、15日に非常事態宣言を発動したことによって、壁建設費として要求していた56億ドル(約6200億円)のうち4分の1の拠出しか認めない議会を迂回(うかい)して数十億ドル(数千億円)を捻出できる。ほかにも、国防総省の軍関連建設費など各省の予算を壁建設に回すことが可能になる。
首都ワシントンのホワイトハウス(White House)前で行われた抗議集会で、「トランプは独裁者気取りの取るに足らない小者だ」と書かれたプラカードを掲げていた「緑の党(Green Party)」の活動家、サム・クルック(Sam Crook)さん(65)は、「ドナルド・トランプはわれわれの民主主義を破壊する気だ」と憤った。
米大統領が国家非常事態を宣言した例はこれまでにもあるが、議会が明確に拒否した予算を捻出する目的での発動はトランプ氏が初めてとみられる。
だが、すでにカリフォルニア州の司法長官は非常事態宣言をめぐってトランプ氏を提訴すると言明しており、トランプ氏の非常事態宣言は今後、法廷で争われることになる。(c)AFP