【2月16日 AFP】キプロス議会は15日、医療用大麻の栽培と使用を認める法案を承認した。麻薬および向精神剤に関する法改正を受け、医療用大麻を栽培する目的であれば、大麻の種子や苗の輸入が認められる。欧州連合(EU)諸国では医療用大麻を合法化する動きが広がっており、キプロスもそれに参入した格好といえる。

 キプロス政府は、最初の15年間は大麻の栽培免許を三つの業者に認め、国際的な実績を有する企業を誘致して大麻が闇市場に出回るのを防止することを目指すとしている。処方が許されるのは、がんやエイズウイルス(HIV)、リウマチ、緑内障などを含む慢性的な痛みに苦しむ患者だ。

 一方で政府は、医療用大麻の年間国内生産額を1億8000万ユーロ(約224億6000万円)と見込んでおり、財政が潤う好機とみている。

 EU諸国の多くが医療目的の大麻の使用を許可しており、ギリシャでも昨年11月、医療用大麻の栽培と処理加工の許可証が初めて発行された。(c)AFP