行方不明のAPEC送迎用高級車、マセラティ40台を港で発見 パプアニューギニア
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【2月14日 AFP】パプアニューギニア政府が昨年主催したアジア太平洋経済協力会議(APEC)のため調達した多数の高級外国車が、閉幕後に行方不明になっている問題で、イタリアのメーカー、マセラティ(Maserati)の高級車40台が首都ポートモレスビーの港で見つかった。ただ、今も複数の車の所在が分かっていない。
政府の文書によれば、埠頭(ふとう)で発見されたのは1台の価格が少なくとも13万5000ドル(約1500万円)はするマセラティの「クアトロポルテ(Maserati Quattroporte)」40台で、今月18日に競売に掛けられる。
競売には英メーカー、ベントレー(Bentley)の1台41万ドル(約4600万円)以上する高級車「フライングスパーV8(Flying Spur V8)」3台も出品されるという。
貧困国パプアニューギニアがAPECに際して各国首脳の送迎用に外国製の高級車を購入したことについては、国民から非難の声が上がっていた。昨年11月の会議のために購入・寄付された高級車は推定1500台。現在所在が確認できない車の台数は分かっていない。
警察が車の行方を追って捜査する中、政府は高級車には会議の評判を高める効果があると主張して購入を正当化していた。
消えた高級車の一件はピーター・オニール(Peter O'Neill)首相の政権をおびやかす深刻な政治問題と化しており、議会では現在、オニール首相の不信任決議案が取りざたされている。
2018年APEC事務局のクリストファー・ホーキンス(Christopher Hawkins)最高経営責任者(CEO)が警察に寄せた情報によれば、トヨタ自動車(Toyota Motor)の「プラド(Prado)」3台など、事務局で使用したうち4台も行方不明だという。(c)AFP