カナダのユーススポーツ界に性犯罪まん延、20年で有罪のコーチ200人超
このニュースをシェア
【2月11日 AFP】カナダのアマチュアスポーツ界で未成年者に対する性犯罪がまん延しており、過去20年間に有罪となったコーチは200人以上に上ると、公営のCBCが10日、報じた。
CBCが1998年から昨年までの20年間について行った調査で、340人のコーチが性犯罪に問われ、そのうち222人が有罪と認められた。18歳未満の被害者数は600人を超えたという。
CBCとフランス語の公共放送ラジオ・カナダ(Radio-Canada)は、数千に上る事件記録を調べ、全国の裁判所を訪れてデータベースを作成。
犯罪の内容には性的虐待・搾取や児童ポルノの製造・所持などがあった。有罪となった者のほぼ全員が男だったが、被害者には男女両方が含まれていたという。
コーチによる性犯罪が最も多かったのは、カナダの国技アイスホッケーでの86件で、うち59件が有罪。次に多かったのは子どもの競技人口が最多のサッカーで、40人が罪に問われ、27人が有罪と認められた。ただCBCは、未成年者に対する性的虐待はあらゆるスポーツで報告されているとしている。
ウィニペグ大学(University of Winnipeg)の社会学教授で、元五輪選手のサンドラ・カービー(Sandra Kirby)氏は、性的虐待が通報されるケースは少ないため、CBCの調査で判明した例は「氷山の一角」だという見方を示し、子どもたちが安全にスポーツに参加できるよう「大改革」の必要性を指摘した。(c)AFP